黒薔薇人形劇

何も見えない暗闇で



人形を操り続ける少女



感じるものは手に人形がいるということ



観客一人いない中



夢中で人形を操り続ける



少女が人形になるまで.....



少女の心に薔薇が咲くまで....



黒薔薇人形劇はひっそりと続いてゆく....

メリヰゴウラント

優しきメロディに乗って


くるくる廻るメリヰゴウラント


鈍い音を発しながら


ゆっくりと


君を背に乗せ廻りだす


『君の笑顔がみたいから……』


人形となった白馬の願い


今日も君が為廻り出す


走ることなど出来なくなった白馬の仕事


血い(あかい)涙を流しながら……そっと囁く


『キミノエガオガミタイカラ……』

罪のお味-血の果実-

罪のお味を覚えてる？

哀しくなるほど熟してしまった

林檎の木の下

呆然と

滴る血を眺めていた

林檎から滴る血

果汁という名の甘き血に

そっと口よせ舐めてみる

懐かしき果実の味

血の色した罪のお味


あなたもいかが？

蝶薔童話。

薔薇の花に愛を込めて歌ふ

セレナーデ。

美しき音色に包まれながらも

涙を流す蝶の姿を

月はどんな気持ちで見ているのでせう・・・・。

悲しく美しき夜のお話。

薔薇と蝶々のこひのお話。

御伽話ヲ信ジテ・・・・

くちづけで 生き返るという お伽話を信じて

死んだふりしてみたあたし

貴方の迎えがいますぐ欲しいの

お伽話を信じる純粋な心に残るものは何？


貴方の声が聞こえる…


さぁ……私の唇に接吻して……

願い届かず頬を叩かれた

愚か者のあたし……お伽話はお話の世界

この世とは違うのよ……